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留学プログラム

[語学留学]ILUNOプログラム

2019年10月~2020年3月
人文社会科学部学生

  • 留学期間:2019/10~2020/03(16週間)
  • 学部等:人文社会科学部

【はじめに】
 10月中旬から3月中旬までの5ヶ月間、ネブラスカ州オマハに滞在し、ILUNOを2セッション受講しました。10月下旬から12月中旬までの8週間、その後1ヶ月の冬休みを挟んで、1月上旬から3月上旬までの8週間という流れで、2年後期から半年間休学し、留学をしました。最初の2ヶ月は、全てが新しく、ワクワクの連続でしたが、2ヶ月を過ぎると、オマハでの生活に慣れ、この生活が日常と言えるようにまでなりました。最後の1ヶ月程は、コロナウイルスの影響で、帰国できるかどうか不安でした。オマハを出発する前日に、予約していたフライトがキャンセルされましたが、代替便を取ることができ、無事に帰国することができました。ここでは、出発前の準備、授業、ホームステイ、現地での交流について振り返ります。

【準備について】
 まず、大変だと思ったことは、ビザの取得です。基本はネットでの手続きですが、予約を取り、アメリカ大使館へ行かないといけないので、早め早めの行動が大切です。
 次に服装についてです。オマハの冬は寒いと聞いていましたが、どれだけ寒いのか全く予想がつきませんでした。11月から2月は真冬に当たり、確かに、日本では体感できないような寒い日が多かったです。しかし、室内の暖房設備がしっかりとしているため、室内にいる分には、日本の冬と変わらぬ服装で十分です。外に出るには、厚手のコートとスノーブーツが欠かせず、雪が降っていなくても、路面が凍結していることがあり、注意が必要です。基本的に、冬服を持っていけば大丈夫ですが、帰りに荷物が増えることも考え、洋服以外の物も持っていく荷物はできるだけ少ない方が良いです。
 次に事前学習についてです。留学に向けて、もちろん事前に勉強することは必要であり、その上で、目標を立てることが大切だと思います。私は英語力がどれだけ伸びたかを知るために、出発前にTOEICとTOEFLを受験し、留学後にも受験し比較する予定です。現地に行って、最初に困ったことは、英語が聞き取れないことです。リスニング力は一番伸ばしやすいと思うので、留学前から耳を英語に慣れさせることをお勧めします。
 その他には、ホームステイ先や出会った友達に、日本文化を紹介できればと思い、お菓子や小物雑貨などを用意しました。その中で人気だったお菓子は、キットカット抹茶味、柿の種ワサビ味です。特にキットカットは、アメリカ人にも馴染みのあるお菓子なので、抵抗なく挑戦できるようでした。その他には、消せるボールペンでお馴染みのフリクションシリーズが人気です。今や世界中で人気の日本の文具で、アメリカでもベーシックなタイプは販売されていますが、日本のように多くの種類は販売されていません。その他の筆記具も、日本の物は使いやすいため、人気です。

【授業・学習について】
 毎日、朝8時半から9時50分、10時から11時50分の2クラスがあり、週に2日のみ午後の授業が13時15分から14時50分まであります。担当の先生次第ですが、毎日宿題が出されます。忙しい時には、午後の自由時間を全て、宿題に費やすという時期もありました。授業は、教科書に沿って進められ、プレゼンテーション、ネイティブスピーカーに対するインタビュー、その他には頻繁に小テスト・単語テストがあります。また、文章を読んで要約をする、エッセイを書くということを主に勉強していました。受講前はライティングを苦手としていましたが、授業を通して、多くの文章を書くため、ライティングに対する苦手意識はなくなりました。授業中に質問があれば、その場で解決するというのがモットーで、皆、積極的に質問をします。最初のうちは、周りの生徒に圧倒されていましたが、次第に慣れ、自分から質問や意見が言えるようになりました。

【交流について】
 ILUNOを受講していると、留学生同士の交流はありますが、アメリカ人との交流はありません。そこで、2つのコミュニティに参加していました。1つ目は、Global Friendsです。毎週末に留学生や現地の人が集まり、夕食を食べ、その後、グループでディスカッションやゲームをするというものです。ここでは、現地の人との交流の輪を広げるチャンスがあります。私は、偶然にもステイ先の近くに住むアメリカ人と知り合い、仲良くなりました。ホストファミリーと暮らしていても、後半にかけては、次第に会話が少なくなってしまうという悩みがありましたが、この機会を存分に活かすことができたと思います。アメリカに行けば、アメリカ人と話す環境があり、頻繁に交流ができると思っていましたが、実際はそうではありません。アメリカにいても日本人ばかりと一緒にいては、英語を話す機会も少なくなります。何事も受け身では始まらず、自分から行動することが大切だということに気づくことができました。
 2つ目のコミュニティは大学内のサークルである、Friends of Japanです。不定期に開催される国際交流イベントで日本文化を紹介するブースを出し、ダンスを披露するということをメインに行っています。メンバーは日本人が多いですが、日本語を勉強している学生とも交流できます。
どちらのコミュニティも交友関係を広げるチャンスがあり、私にとっては、これらのコミュニティでの活動が充実した留学生活を送る上で必要な要素でした。ぜひ参加してみてください。詳しい情報が知りたい方は、Global Friends Omaha、Friends of Japan Omahaで検索してください。
また、姉妹都市交流を垣間見ることもできました。日本の成人式に参加できなかった学生のために、成人式を開催していただきました。着物を着ることはできませんでしたが、ホストファミリーなど現地の人に、日本の行事を紹介できたことは良い機会でした。

【ホームステイと生活について】
 ホームステイ先では、ホストマザー、愛犬と一緒に暮らしていました。ステイ先では、専用のベットルームとバスルームがあり、快適な生活を送っていました。食事付きのホームステイだったので、平日の夕食はホストマザーに作ってもらい、毎日出される宿題に集中して取り組むことができました。大学への行き帰りは、基本的に車で送迎してくれましたが、ホストマザーは仕事をしているので、天気の良い日には、バスで帰ることもありました。学生証を持っていれば、無料でバスに乗れ、乗り換えは必要でしたが、バス停が家の近くにあったので便利でした。約半年間、日本を離れるということで、ホームシックになるのではと思っていましたが、実際は、そうではなく、後半にかけては自分の家のようになりつつあり、特にステイ先の犬には毎日癒されていました。困ったことがあれば、一度ホストマザーに相談するようにしていました。ホームステイをする上で、コミュニケーションを取り続けることが大切です。ホームステイをしてよかったことは、ハロウィーンや感謝祭、クリスマスなどホストマザーの家族と様々な行事を楽しめたことです。特にブラックフライデーには、夜通し買い物をするという貴重な体験をしました。学生寮に入るという選択肢もありますが、毎日英語を使う環境があり、現地の生活を知れるというのはホームステイの醍醐味です。滞在中は日本食が恋しくなるとことが多々ありましたが、大学近くにアジア系の食料品店があり、必要なものは大体揃うので、日本食をたくさん持っていく必要はないと思います。また、ステイ先では、キッチンを自由に使うことができたので、日本食を作り、ホストファミリーに振る舞うこともありました。中でも、お好み焼き、カレーライス、いなり寿司、いちご大福は好評でした。

【最後に】
 留学の目的は、英語力を伸ばすことだと考えていましたが、振り返ってみると、実際は英語力だけでなく、普段当たり前だと思っていたことが当たり前ではないことに気づかされ、精神的な成長も感じることができました。また、日々新鮮な物事に触れることで自分の興味の幅を広げることができ、将来のことを考えるきっかけにもなりました。最後に、この貴重な機会を得ることができたことに感謝しています。

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