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留学プログラム

交換留学

リガ工科大学(ラトビア)

  • 留学期間:2017年9月~2018年7月
  • 学部等:工学部

〇ラトビアについて
人口:2,014,000人(2013年)
面積:64,589km2  (九州、四国を足したくらい)
言語:公用語はラトビア語だがロシア語を話す人も多い。
通貨:ユーロ
歴史:1918年にロシア帝国から独立した。
第二次世界大戦中はソビエト連邦により占領されたが1991年に独立を回復。
2004年にEUへ加盟。

〇大学
 私が留学している、リガ工科大学は、ラトビアの首都であるリガの中央にあります。
1862年に設立された、歴史ある大学で、約17,000人の生徒が世界中から集まります。特にヨーロッパ地域や、西アジア地域の学生が多いと感じます。
 講義が行われる校舎は学部ごとにばらばらで、リガ市内に点在しています。

〇授業
 授業は、基本的に英語で行われ、授業の形態はディベート、プレゼンテーション、実験、座学と様々です。ディベートやプレゼンテーションは生徒主体で授業が進められ、英語で自分の意見を述べる体験をすることができます。実験は2~3人のグループで行い、実験後にレポートの提出をします。
留学生は、さまざまな学部の講義を受講することができます。私は普段、電気電子工学を専攻していますが、ビジネスや経済の講義も受講しています。
このように、自分の専攻以外の学問を学ぶことができるの事も、留学をすることの利点の一つです。
 授業の教材について、大学のHPからDLすることができます。レポートや課題の提出についても、そのHPから行います。

〇住居
 私は、大学の寮で生活をしています。家賃は月189€(約25,000円)です。
二人一部屋で、キッチン、トイレ、シャワーは3部屋(6人)で共用します。一人部屋もありますが、数が少ないため予約が難しく、家賃も少し高くなります。二人部屋ということに、不安や抵抗もあるかとおもいますが、自分と違う文化を持つルームメイトと生活するなかで、お互いの文化について学ぶことができます。
  共用スペースの利用については、フラットメイトと相談してルールを作り、譲り合いながら利用します。セキュリティはエントランスとフラットと部屋の三重ロックになります。エントランスには24時間職員が駐在しており、寮の住人以外はそこで受付が必要になるので空き巣などの心配はありません。防寒設備としては、二重ガラスに加え11月上旬からは、暖房も利用できることから部屋の中で寒さを感じたことはありませんでした洗濯については、有料の洗濯機が寮に設置してあり、1回の利用は約300円(2.5€)です。
 寮の近くには、徒歩1分の距離に大きなスーパーマーケットがあり、食料品や日用品はそこで調達しています。また、市街地へはバスで10分程度で行くことができるので、通学にも便利です。
 寮のほかに、アパートメントを借りることもできますが、家賃が高いうえに電気代、水道代が別途必要になります。

〇食事
 食料品が安いので、基本的に自炊しています。
外食の場合は、旧市街地のレストランでは平均10€前後(1300円)、ファストフード店では5€前後かかります。
 ラトビアでの主食は、ジャガイモかパスタが一般的です。日本人の舌に合う料理が多く、不便に感じたことはありません。
 飲料水について、寮の水道水は飲めるとのことですが、念のため私は購入した水(50円/L)を飲んでいます。また、ラトビアでは18歳からアルコール飲料、高カフェイン飲料を購入することができます。アルコールは勿論ですが、レッドブルやモンスターなどのエナジードリンクを買うときにも年齢確認を時々されます。

〇気候
 年間を通して、曇りの日が多く感じます。
春夏季は日中と朝方、夕方で寒暖差が激しいので、体調管理が必要です。冬季は11月ごろから雪が降り始め氷点下が続き、今年の1、2月には-20℃を下回る日もありました。
こんなに、低い温度を経験したのは人生で初めてでしたが、厚着をして何とか冬を乗り越すことができました。

〇治安
 ラトビアは、ほかのヨーロッパの国々に比べ、かなり治安がいい国です。テロに巻き込まれる心配が少なく、スリや強姦などの被害も少ないので、比較的安心して生活することができます。
 夜間の外出についても市街地であれば問題はありません。しかし、一人での外出や、人気の少ない通りは避けた方がよいでしょう。
 半期に一度、在ラトビア日本大使館で安全に生活するための意見交換会が行われます。また、ラトビアに滞在する日本人の数が少ないため、大使館職員が親身になって相談に乗ってくれます。

〇交通
 リガ市内ではバス、路面電車などの公共交通機関を利用する機会が多くなります。学生用のICカード(エトロンカード)を申請すれば、0.25€で乗車することができ、1時間の間であれば何度乗り換えても無料です。
 ほかの市へのアクセスは電車が便利です。リガ中央駅から乗車することができ、運賃は目的地によって異なりますが、日本の電車に比べるとかなり安価です。
 タクシーの利用はTaxifyというアプリの利用が便利です。アプリからピックアップ位置と目的地を設定することができるので、ラトビア語を話すことや地名などを説明する必要がありません。
料金は、1kmあたり約100円で最低400円となります。

〇旧市街
 リガの旧市街は世界遺産にも登録されています。
石畳の道や、歴史ある建物や教会を見ることができます。
そのほかにも、さまざまなレストランやお店があり、食事やショッピングを楽しむことができます。市街地には観光で訪れてくる方がおおいため、ほとんどのお店で英語を使うことができます。

〇留学生活
 留学中は、いろいろな国からくる留学生と触れ合うなかで、異文化への興味や理解がさらに高まりました。私が特に興味を持ったことは、宗教と言語についてです。日本人は宗教に関して関心が低く、日本にいるときに自身の宗教について気にしたことがありませんでしたが、実際に熱心に信仰する方々を見て、自身の宗教についても考えるきっかけとなりました。
 言語については、ヨーロッパ諸国の人は複数の言語を話すことが普通なのに対して、日本人の多くは英語すら話すことができないことに関して、東京オリンピックなどで国際交流がさらに盛んになっていく世の中において、改善しないといけない点だと感じました。このように、異文化を体験することによって、日本のいい所も悪い所にも気づくことができました。

〇留学費用
 留学にかかる費用は以下の通りです

渡航前 合計20万円前後
・保険費+OSSMA加入費 約10万円(留学期間によって上下)
・航空券 片道で予約の場合 約8万円 往復で予約の場合 約10万円(往復での予約がお得)
・入寮保証金(海外送金手数料別) 2万円(150€)

留学中 合計5万円前後/月(旅行などをしない一般的な生活)
・家賃 約25000円/月
・ケータイ通信費 約2000円/月
・交通費(タクシー等除く) 約1000円/月
・洗濯 約1500円/月
・食費、日用品 約20000円/月
・授業料(交換留学の場合) 0円

10か月滞在した場合にかかる費用は約70万円程になります。
そこに、旅行にかかる費用や買い物代を含めると100万円前後必要になります。

〇ヨーロッパ旅行
 ヨーロッパに留学すると週末や長期の休み期間に気軽に旅行することができます。行く国々によって、国民性や文化の違いを体感することができます。
私が旅行した中で特に印象に残っている場所はポーランドにある、アウシュビッツ強制収容所です。戦時中の負の遺産を見ることで、二度と繰り返してはいけないと、再確認しました。リガからポーランドまでは夜行バスで10時間または、飛行機で2時間程です。僕は運賃の安いバスで行きました。時期によっても変動しますが片道3000円ほどでした。このように近隣の国には比較的安価で行くことができます。

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