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交換留学

マラヤ大学(マレーシア)オンライン

  • 留学期間:
  • 学部等:工学部 機械工学科

マラヤ大学オンライン授業の現況について、下記のとおり報告します。

1.オリエンテーションの形式・内容・履修の手順

授業が始まる2週間ほど前(9/20)から5回に渡って、UM global buddiesとzoomでWelcome weekと呼ばれる交流会がありました。履修登録の案内やマレーシアの文化紹介が含まれていました。マラヤ大学のバディの皆さんはとてもフレンドリーで、話題を提供してくれたり、交換留学生の話に耳を傾けてくれたりして仲良くなりました。バディの皆さんは留学経験者や留学予定者が多く、優秀な人が多い印象です。中には日本が大好きな人や日本語を専攻している人もいました。マレーシアでは日本と同様にK-popやK-dramaが浸透していて韓国の話題でもとても盛り上がれました。

履修登録に関しては、zoomのブレイクアウトルームで少人数に分かれ、担当者とバディが丁寧に教えてくれました。150人近くの留学生が一斉に登録を行うのでアクセスが集中してスムーズに進まず時間がかかりましたが、わからないことや不安なことは質問すれば担当者が全て教えてくれました。私は5科目履修しましたが、留学生の中には7科目履修している人もいて人それぞれです。マラヤ大学はSPECTRUMというプラットフォームで授業の登録や連絡、課題提出を行います。学務情報システムみたいなものです。

オンライン留学でかかった費用はtuition fee 630RM(当時\17,897)で、クレジットカードまたはデビットカードで支払うのですが、対応しているカードは限られています。私は持っているすべてのカードを試して、三菱UFJのデビットカードで手数料なしのオンラインで支払うことができましたが、他の日本人の中には、対応しているカードが無く手数料が6000円くらいかかる銀行の送金を利用した人もいたようです。

Welcome week のブレイクアウトルームの様子↓


2. 授業の様子(教師の教授スタイル・各授業の様子・課題・試験について)

 授業開始は10/18で、1/24の週まであります。Revision week を挟んでfinal exam weekが2/7~18までです。私が受講した講義はOptical communication, Project management and analysis, Gender and work, Elemental Malay, Malay folk danceの5つです。講義の数と比重は適切でした。専門分野、関心のある分野、マレーシアの文化に触れられる分野を意識して受講し、どのも講義も個性があり、興味深かったです。

Optical communicationは日本の授業よりも応用的な内容や用語が多く、理解するのにかなり復習を要しました。オンライン授業であったため動画を見返すことができたのは良かった点でした。テストは中間と期末、課題も2回SPECTRUMを通して提出がありました。最後の2回の授業で教授の知人でシンガポールの住友グループで勤めていらっしゃる方の講演がありました。思いも寄らないところで日本の企業の理念を知ることになり驚きましたが、マレー人から見た日本の企業について、異なる視点でのお話が聞けてよかったです。

Gender and workは私が関心のある分野でした。ジェンダーに関してのアカデミックの観点から学ぶことは私にとっては目新しく、ジェンダー論に関して歴史等を踏まえて理解ができました。Lectureとtutorialに分かれており、1回のtutorialで1人ずつ、プレゼンを行い、ディスカッションすることで理解を深めます。クラスの人数が少なかったため2回プレゼンを行いました。英語でたくさん論文を読んで準備するので時間がかかりますが、2回目は1回目よりも良いプレゼンができたと思っています。また、2人1組で2500文字のessayを書くgroup assignmentがあり、協力して仕上げました。最終週のfinal assignmentでは3つのトピックについて1500文字以上のessayを書きます。参考文献もかなり読むので、比重は重めで時間がかかりますが、アカデミックライティングにも慣れてきました。まだ終わっていないので毎日論文を読んでいるところです。

Project management and analysisでは、教授のマレー語なまりの英語に苦戦しましたが、クラスメートに尋ねることで、なんとか最後まで走り切れました。学習したことがなかった分野で、色々基礎知識を調べながら進めていきました。テスト、課題ともに2つずつ3時間のオンラインテストでした。

Elemental Malayでは基本的な単語や文法、発音などを中心に学習し、マレー語の特徴を学びました。授業には日本、韓国、フランス、ベルギーの留学生がいました。ヨーロッパの人たちはマレー語を習ったことがないと言っていましたが、発音が上手だったのが不思議でした。テストはクイズ、エッセイ、口頭テストで、難問ではなかったです。

Malay folk danceの授業は、先生がとてもユニークな人でした。マレー語がわからなくても内容が伝わるような感じがして、和気あいあいとした雰囲気でした。オンラインでも2種類のダンスZapin&Jogetをマスターできました。テストは、音楽に合わせてダンスのテストとダンスについてのレポートの提出があります。

私が受講した授業はすべてMicrosoft teams またはgoogle meetを用いて行われました。どちらもライブキャプションを使うことができるので、聞き取れなかった単語は目で追って確認していました。

授業最終日の集合写真↓


3. 困難だったこと・工夫したこと

 アカデミックイングリッシュに慣れていなかったため、授業で出てくる単語が分からず調べて覚える作業を要しました。ディスカッションでの発言は言いたいことを文章にすれば教授がくみ取ってくれたので助かりましたが、文法や時制は不正確だったと思います。その場は仕方ないのですが、後でもう一度正しい文章を作って発音するという練習をしていました。

5.プログラムに参加して得られたこと

 授業においては発言を求められることは多く、誰も質問しない場合は教授から質問が飛んできます。はじめは緊張感がありましたが、回数を重ねると慣れていき、自分から質問したり、質問に対してすぐに答えることができるようになりました。文章が多少まとまっていなくても会話することで言いたいことを伝えられるので、毎週授業に参加することが楽しかったです。

留学生やマレーシアの学生とはSNSで繋がれたことも得られたことの一つです。今後留学を控えている人や留学経験者がたくさんいたので、情報交換ができたり、その国を訪れたときに実際に会うことができるかと思います。

6. その他(感想や不安に思ったこと等)

授業以外の交流では、毎週バディが企画したYum Chat Hoursや留学生が企画した言語を学ぶイベントが有りました。雑談をしたり、クリスマスや新年の過ごし方など文化によって異なりそうな話題を話していきます。浜キャンの国際交流ラウンジのtalk dayのような感じです。マレー人やフランス人の留学生の話を聞いていて、ハラールやヴィーガンなどの食文化にも興味を持つきっかけになりました。また英語での発言に慣れていくことができました。

最後に、マラヤ大学はまだ静大から派遣された人がいなかったこと、コロナ禍で先が読めず3回applyし、手続きしては断念するということがありました。そのたびに対応してくださった静大、マラヤ大学の担当の方々にはとても感謝しています。渡航できずオンライン留学という形にはなりましたが、すべて英語の授業で最後のテストまでやりきったことは自分の糧になったと思います。マラヤ大学で交換留学ができてマレーシアの大学の雰囲気を知れたことは、これからの選択肢を広げる良いきっかけになったと思います。 あと1週間、テストとレポート作成が残っているので、がんばります。2022.2.9

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