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交換留学

ブラウンシュバイク工科大学(ドイツ)

  • 留学期間:2019/10~2020/03
  • 学部等:工学部

 Guten Tag!このページにお越し頂きありがとうございます!この記事を書いているのは3月なので、ドイツでの生活はもうすぐ半年を迎えます。少々長い報告となってしまいましたが、興味のあるところからお読み下さい。これから留学を考えている方にとって、この記事の内容が留学生活のイメージの助けとなれば幸いです。

1. そもそもなぜドイツを選んだのか
 出発前に「ドイツ留学に行く」という話になった際、一番良く聞かれた質問が、「なんでドイツなの?」でした。なぜ私は英語圏のアメリカやイギリスではなく、ドイツに行くのか。それは、ドイツの大学院進学の参考材料を集めるためです。私は3つの観点からドイツの大学院進学をとても魅力的に感じています。まず1つ目は、ドイツの大学院は授業費がかからず、物価もアメリカやイギリスに比べて遥かに安いので、金銭的に実現しやすいという点です。今回のドイツ留学にかかった諸費用と日本での生活費を比較・考慮すると、トータルの金銭的負担は日本の大学院に通うのとほぼ変わらないと考えています。2つ目はドイツの大学は海外からの研究者や学生を受け入れる体制が整っている点です。このような環境下では、当然世界中から優秀な研究者や学生がドイツにやってきます。大学内は非常に多様性に富んでおり、ここで学ぶことは自分を成長させると確信しています。3つ目は、ドイツは日本と同じく工学分野に強く、特に私が将来取り組みたいロボット工学や機械学習、IoTの分野では最先端を行く国であることです。これらを研究できる英語プログラムの数は他のヨーロッパ諸国に比べても多いですし、大学院卒業後のエンジニアとしてのキャリアの幅や待遇を考えるとドイツはとても魅力的です。
 これらの理由から、私は以前からドイツの大学院への進学を考えていました。しかし、実際にドイツで生活して、かつ研究や勉学に取り組むことを想像することは難しく、またとても容易なこととは思えませんでした。そこで、今回の交換留学では、ドイツの大学院進学は可能なものなのか、ドイツが自分に合っている国なのか、本当に良い選択肢なのかを身を持って確かめることを1番の目的としています。

2. ブラウンシュバイク工科大学の専門の講義について
 まず専門の講義についてです。クラスによって異なりますが、基本的に専門の講義は日本と同様に講堂で1人の先生が大人数の生徒に対してスライドを使って授業する形式です。授業資料は学生専用のサイトにアップロードされているのでテキスト等の購入は不要であることが多いです。日本と違う点としては、出席がないことや割と積極的に発言する人が多いことが挙げられます。私の場合、冬学期はロボティクスの講義を受講しました。マスターの授業でしたが、交換留学生であればかなり自由に受講科目を選べるので興味のある分野の授業を積極的に受けられます。

3. ブラウンシュバイク工科大学の語学コースについて
 次に語学の授業についてです。TUBの語学コースは非常に充実しており、学生であれば英語やドイツ語はもちろん、他の様々な言語の授業も無料で受けることができます。また、語学コースは大学の関係者であれば学生でなくても非常に安価で授業を受けられるので、幅広い年齢の人が一緒に授業を受けています。語学コースは20人くらいまでの少人数制なので、先生と生徒は非常に近い距離で楽しい雰囲気の中で授業を受けることができます。冬学期はドイツ語と英語のクラスを受講しました。特にドイツ語は、A1とA2の2つのレベルのクラスを合計週6時間受講しました。語学の授業が充実しているのは、国際的なドイツの大学ならではだと思います。

4. ブラウンシュバイク工科大学のスポーツコースについて
 最後はスポースコースについてです。TUBのスポーツコースは種類が豊富で球技からインドアなものまで様々です。基本的には週1回数時間程度で、クラスはレベル別に分かれており、クラブ活動や習い事の感覚に近いです。このスポーツコースを受講するには受講費が必要ですが、これも非常に安いです。冬学期は野球のコースを取る予定でしたが、施設の改装が長引き、結局コースを受けられずに終わってしまいました。来季は受けたいです。

5. ドイツを留学先に選ぶメリットとデメリット
 留学先の候補は数多くありますが、その中でドイツを選ぶメリットとデメリットについて個人的見解からまとめます。ドイツ留学のメリットについては以下のようなことが挙げられます。
 ・国際的な環境下で、英語中心で学べる。
 ・産業レベルが高く、大学では最先端を学ぶことかできる。特に工学分野。
 ・物価や留学費用がアメリカや西欧諸国に比べると安く済む。
僕の場合、この他にもドイツの歴史や文学、ドイツ語の修得、ドイツ国内の各都市への旅行に強い興味があった上、大学院の進学先として考えているのでドイツ一択でした。一方で、デメリットについては以下のようなことが挙げられます。
 ・当然ドイツ語が主流なので、英語力を高めるなら英語圏の方が断然良い。
 ・当然ドイツ語が主流なので、生活で使われるのはドイツ語であり、英語だけで生活するより一層苦労する。
 ・アメリカやイギリスなどと比べると留学先としてはマイナー。その分情報も少ない。
やはり英語力を上げるなら、ドイツよりも英語圏に行くのが1番です。英語力は上げたいけれどドイツ語学習には興味がない、という人にとってドイツでの生活はノイズの多い毎日になるでしょう。一方ドイツ語を学びたい人にとっては、上で挙げたデメリットはドイツ語も学べるというメリットに変換されます。また、むしろ人と違うマイナーな国に留学してみたいという方もいるでしょう。これらから言えるように、ドイツ留学に向いている人は、ドイツという国やドイツ留学のメリットを人一倍魅力的に感じている人だと思います。英語力の向上や費用面はとても重要なことですが、それだけを理由にドイツを留学先に選ぶと他の国を選んだ方が良かったということにもなりかねません。交換留学に限らず多くの手段で海外に行くことができます。当然ですが、自分の目的や興味から留学先・留学プランを選ぶことが充実した留学生活を過ごすために最も重要だと思います。

 もし、今留学に行くかどうか迷っている方や交換留学について初めて知ったという方がいれば、まずは国際交流課に行って留学の詳細をゲットしてみて下さい。その上で、留学先や留学方法を吟味して、金銭面やその他生じる問題をクリアできるか計算して、親や周りの人の許可を貰うことができれば、半年後には留学できます。行くかどうか迷っているなら是非実現すべきですし、行く時期を迷っているならできるだけ早い方が良いです。なぜなら、留学によって日本ではできない経験を積むことができ、新しい発見に出会えるからです。そして、その経験や発見は自分の人生観やキャリアに大きく影響し得るものだからです。ならば、行くしかないでしょう!最後までお読み頂きありがとうございました! Tschüss!

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