静岡大学国際連携推進機構

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留学プログラム

交換留学

ネブラスカ大学オマハ校(アメリカ)

  • 留学期間:2022年8月~2023年5月
  • 学部等:教育学部

【授業】

将来の夢がない、将来像が明確でないにも関わらず、将来の重要な分岐点である文理選択時、正しく判断できたと言える人は何人いますか。日本は、高校1年生で文系・理系を選択し、志望大学・学部によって条件が様々である一方で、アメリカは、大学2年生までに専攻を決定します。そのため、留学中において文系・理系を越境した様々な科目を受講し、改めて将来の方向性を探り、明確にすることができました。ネブラスカ大学オマハ校には、ジェンダー研究や宗教学、航空学など、日本では学べない科目も多くあります。留学を通して、自分の興味のある様々な科目を受講し、高校時での選択が現在も興味のある学問分野であるか、より自分の興味のある学問分野はないかを考え、将来のビジョンを確認することができました。

【住居】

ネブラスカ大学オマハ校の学生寮は、複数のタイプの寮(部屋の収容人数やベッドルーム、バスルームの数)とミールプランから選ぶことができます。私は、メインキャンパスに1番近い場所に完備されたユニバーシティビレッジという寮を選択し、ミールプランは選択しませんでした。部屋の収容人数は4人、レイアウトはベットルーム4つ、バスルーム2つです。ユニット内に共有キッチンもあるので、自炊をするのにも向いています。各寮ごとにインターネット回線が設備されており、清掃やゴミなどの衛生対策も適切に行われているため、比較的快適に過ごすことができました。

【食事】

インフレに円安が加わり、物価高だったので、大学が提供しているフードパントリーサービスを利用していました。主食(米・パン・パスタ)や野菜、肉・魚・果物などの缶詰、調味料、トイレットペーパー、生理用品などが無償で提供されるので、上手く利用すると良いと思います。多くのアイテムが取り揃えられていたので、自炊料理のレパートリーに悩みを抱えることもありませんでした。フードパントリーサービスの食品以外で必要な買い物は、徒歩20分ほどの場所にあるターゲットというスーパーを利用していました。日本ほど治安は良くないので、車を持っている現地の学生に連れて行ってもらったり、無料バスを使用したりしていました。

【気候】

夏の平均気温は30度くらいです。日本ほど湿度が高くないので、実際の気温より暑く感じることはありませんでしたが、紫外線がとても強いので、紫外線対策が大切だと感じます。日傘などは使用しない傾向にあるため、日焼け止め、帽子、サングラスで乗り切りました。一方、冬の平均気温は―5度くらいです。0度以下の環境に長時間いると凍瘡や凍傷になるので、防寒・防風を考えた衣類を身につける必要がありました。ダウンジャケットはもちろん、手袋、マフラー、耳当てなど、肌が外気にさらされないようにすると良いと思います。15分に1回気候が変化すると言われるほど寒暖差が激しい地域なので、温度調整しやすい服装を持っていくと良いです。

【文化の違い】

人種のるつぼと言われ、今や純白人の割合が5%をきっているアメリカに個人間の文化を問うのは困難です。日本とはまるで対照的で、ほとんどの人に何らかの血が混ざっているので、個人間の問題は各個人の性格や価値観の問題だと思うようになりました。一方で、アニメや漫画、お茶、着物などは、現地の人が好いていると感じた日本文化です。特にアニメが好きだという人は多くいたので、それらを機に仲良くなると良いと思います。折り紙で鶴を折ってあげると、本当に感動してくれ、喜んでくれました。

【現地での生活環境・街並み等】

アメリカの中西部は、標準英語を話すと言われています。そのため、英語を聞き取れるようになるまでに時間がかからず、比較的どの人の英語も聞き取りやすい印象です。オープンマインドな人が多く、街中を歩いていても目が合うと挨拶を交わすことが多いため、なるべく寮での滞在を避け、図書館やジムに行くようにすると、顔見知りが増え、生活環境が充実していくのではないかと思います。町並みは、道路が広く、建物の高さが低いので、空が広く見え、アメリカの膨大さを日々感じる事ができました。バスでダウンタウンに行くと、馬車が行き来していたりと、また違った町並みを体感することができます。

【今後の課題】

  私は、社会に貢献し国際的に活躍できる人々を育成していく教育職に就きたいです。グローバル化の進展や技術の普及による社会の大きな変容に伴い、教育のあり方に対する価値観が変化しています。私の地元でも県内で初めて市内全小・中学校の特別支援学級を含む全ての学級に電子黒板、書画カメラ(実物投影機)、指導者用デジタル教科書が整備され、小・中学校に通う子どもたちに1人1台タブレット端末を貸し出すなど、ICT機器を活用した新たな学びが推進されました。従来の教育方針の下で育ってきた私の常識では、中々正解を測ることが出来ない教育環境になっていることを実感するばかりです。社会環境や家庭環境が変化する中で、将来を担う児童にどんな資質・能力が求められているのかを考えたとき、私は、多様性を認めるアメリカの大学で、様々なバックグラウンドや価値観、視点を取り入れた学びに接っし、どのような教育環境が必要なのかを今一度見直す必要があると気付きました。教育職に就く前の、学生生活の最大の目標であった留学の経験値を活かし、アメリカで触れた異文化を理解するだけに留まらず、自らも発信していくことはもちろん、主体的に発信していけるような人材を育成できるようになることが今後の課題です。

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