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留学プログラム

交換留学

タマサート大学(タイ)

  • 留学期間:2017年8月~2018年5月
  • 学部等:人文社会科学部

タイでの留学も残り3か月となりました。タイは1年中夏のような気候ですが、特にこれからの3月4月は最も暑くなります。日本の寒さが恋しくなってきました。
 さて、タイに来る前には、どうしてタイなの!?と驚かれたタイ留学ですが、これまでの留学生活を通しての成果、感じたことをお話ししたいと思います。
 まずは留学先のタマサート大学について軽く説明します。タマサート大学はタイでは二番目に古い大学で、歴史的にはタイの民主化の歴史と深い関わりをもっています。各学部にインターナショナルコースがあり、欧米・アジアから多くの留学生が集まっています。その中でも私は、Thai Studies というコースに所属し、他の留学生とタイ語とタイに関する社会科学系の科目を履修しています。
 まず、語学面についてですが、授業はすべて英語で受けており、友人も他国からの留学生が多いので、英語を話すこと、聞くこと、読むことに対する抵抗というものはまったくなくなりました。実際にTOIECがどれくらい伸びているか、というのは実感としてわかりませんが、自分の言いたいことを前よりもスムーズに言えるようになったことは感じています。また、タイ語に関しても、初級~中級程度のレベルで読み書き、会話ができるようになりました。タイ語の発音・文法など基礎の部分が身につくまで時間がかかったのですが、これからは語彙を増やして話していく機会を作っていきたいと思っています。
 生活面では、さまざまなことに挑戦できます。例えば、週末を利用して、他の東南アジア諸国にいくことも、タイの田舎やビーチにいくこともできます。物価が安価なのでタイにいるうちにたくさん見て回ることができます。旅行を楽しめるということでもいいですし、今成長しこれからもっと発展していくであろう東南アジアを今のうちに見ておくことはいい経験になると思います。また、大学に通うと同時に、語学学校に通ったり、インターンシップをしたりする人もいます。タイには日系企業が多く進出しているので、特にバンコクには留学生以外にもインターンシップをしに来ている学生も多くいます。そのように、海外に出て熱心に活動している同年代の学生に出会うことは、大きな刺激になります。私もこれからしたいことについてより真剣に考え、行動に移そうと思うようになりました。
 また、生活の中では、驚くこと、そして考えさせられることがたくさんあります。タイは王国、そして仏教国。タイには日本の文化(アニメ、料理、日本の製品など)が広く浸透していますが、やはり風習や考え方などには違いがあります。タイでは、王様は絶対の存在。朝8時と夜8時には国歌が流れると人々はその場で立ち止まって敬意を表します。映画館でも、映画が始まる前には王様の映像と国歌が流れるので、立って敬意を表します。このように王国らしい一面をみる一方で、政治面では多くの課題を抱えています。詳しくは述べませんが、日本においては当然と考えられることが、タイでは通用しない考え方であることもあり、タイのことを考える上では、最も難しいテーマの一つであると実感しました。宗教的な側面でみると、タイの人はみんな仏教を厚く信仰していて、宗教の行事などを大切にしています。さらに、タイの仏教は奥深く、昔のヒンドゥー教やアミニズムがもとになっています。そのため、意外とタイ人は霊的な存在を信じている人が多く、タイのホラー映画などは仏教に関連した幽霊がでてくるものもあります。日本の仏教のイメージとはだいぶ異なり、とても興味深いです。
  タイには留学前にも観光で訪れたことがありましたが、留学では観光では見ることのできなかった、もう一歩踏み込んだ文化や歴史、そしてその背景に触れることができます。(これはどこの国に留学しても言えることかもしれませんが。)その中で、日本の生活で培われた感覚や考え方とは違うものを知る、新しい観点から考えることが留学の面白いところだと思います。
 タイ、特にバンコクは国際都市でもあり、日本人も多く住んでいます。海外での生活が不安という人でも、日本のものが手に入りやすいので、暮らしやすい環境にあると思います。バンコクの郊外、田舎などはバンコクの環境とは大きくことなり、不便なこともありますが、タイ人は基本的には優しく、前向きな人が多いので、困ったときには言葉が通じなくても助けようとしてくれます。逆に、日本よりも環境的には不便なところに行くことで、さまざまなことに対してタフになることもできると思います。
 このように、タイは親日国で生活しやすい環境にありますが、一方で、しっかりとタイの文化を感じながら生活することのできる国です。私はタイに留学にきて、この国がもっと好きになりました。。もし、東南アジアが好きで、これから成長しホットになっていく東南アジアを肌で感じたいという方は、タイへの留学を考えてみるのもいいかもしれませんね。

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