静岡大学国際連携推進機構

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留学プログラム

交換留学

ソフィア大学(ブルガリア)

  • 留学期間:2016年2月~2016年7月
  • 学部等:人文社会科学部

ソフィア大学での留学において、まず大きな成果は3つあります。
一つは、東欧という日本とは全く異なった環境で生活ができたことです。もちろん、海外であるというだけで日本と同じであるはずがないのですが、とくに東欧はあまり日本人に馴染みがなく旅行でもあまり行くことがありません。街にはアジア人がほとんどおらず、珍しいのか現地の人たちによく声をかけられますし、それがきっかけで友達ができたこともありました。ブルガリアにはまだ少し社会主義体制の名残もあり、建物など街の様子や社会のシステムにもそれが見られることもあって、これも興味深い点の一つです。いまだにアナログ的なやり方が多く、生活する中で不便に感じることもありましたが、それもまた私にとっては面白く、また慣れてしまえばそんなに不便だと思うこともなくなりました。逆に、いかに日本はモノや技術に頼りきった生活をしているかということを学びました。
二つ目は自分の専門科目を英語で学ぶことができたことです。日本の大学では法律を英語で勉強することはあまりありません。法学にはとくに専門用語が多いので、覚えるのが大変で最初の頃は講義を聴くのに必死でしたが、次第に慣れてくると教授や学生たちと意見を交流するのが楽しかったです。こちらではヨーロッパの法律を中心に勉強し、とくに一番面白かった講義はヨーロッパの国際私法についてで、最終講義ではEUと日本の国際私法を比較し、国際結婚をしたカップルが離婚するとき、裁判はそれぞれの法律に従うとどのように行われるかということを調べ、プレゼンしました。他にも現代法哲学、EU法の体系、EUにおける人権救済などの講義を受けました。
三つ目はヨーロッパ中に友達ができたことです。ヨーロッパにはERASMUSというEU域内の大学の交換留学システムがあり、ソフィア大学だけでなくソフィア市内のあらゆる大学にこのERASMUSの学生が在籍しています。ソフィア市内のERASMUSはFacebook上にグループを設けており、私もそこに加入させてもらってたくさんのイベントやパーティー、旅行に参加し言葉通りヨーロッパ中に友達ができました。フランス、ドイツ、オランダ、チェコ、オーストリア、スペイン、イタリア、ポーランド…またトルコやロシア、ウクライナ、アフリカ、アジアからの学生もたくさんいます。ERASMUSの交流でできた友達と、自分たちで計画した旅行もたくさん楽しみました。本当に貴重な経験ができました。
他に特記したいことといえば、住居、食事、気候についてです。住居については、寮に入る学生がほとんどです。月に70レバ程度(凡そ5000円)と、とても安いので旅行やアクティビティのためにお金を節約することができます。基本的に留学生用の寮は二人部屋なので、ルームメイトと英語を話せる機会がたくさんあります。寮があまり気に入らないという人には、Facebookにあるソフィアに住む外国人向けのフラットシェアリングのグループなどで部屋を探すこともできます。家賃は寮より高いですが、見る限り良い部屋が多いです。
次に食事についてですが、ブルガリアの食事は基本的に塩辛いものが多いと感じます。しかし肉と野菜が中心でヘルシーなものもまた多いです。そして何より全てが安いので、スーパーにある食材・食品をいろいろ試してみるのも楽しいです。寮のキッチンは一つしかなく、学生は電子調理器などを部屋に置いて使う人が多いです。大学の食堂は味に好き嫌いがあります(私は好きです)が、1.5レバ(凡そ100円以下)でお腹いっぱい食べることができます。街にあるケバブやハンバーガーなどのお店も安くておいしいです。日本料理屋はどこも高いですが、中華料理は安く食べられます。
最後に気候についてですが、私は春~夏しかブルガリアにいませんでしたが、晴れる日は多いと思います。私がいた年は異常気象だったそうで、雪がすぐに溶けてなくなってしまうほど2月が暖かかったと思えば、急に寒くなり、それが5月中旬まで続いたりしましたが、6月上旬には海で泳げるほど暖かくなりました。晴れた日には友達とコーヒーをもって近くの公園でおしゃべりしたりして楽しんだこともありました。
 総じて本当に素晴らしく貴重な経験をすることができました。ブルガリアで出会ったたくさんの友達や教授の影響で、将来や進路に対する考え方も少し変わり、ここで過ごした時間は一生忘れられないものになりました。帰国しても国際交流は続けたいと思いますし、ソフィア大学の講義で学んだことにも大変興味を持ったので、もっと学びを深めたいと思います。

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