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交換留学

コメニウス大学(スロバキア)

  • 留学期間:2016年9月~2017年6月
  • 学部等:人文社会科学部言語文化学科

スロバキアに来てから早8か月が経ちました。ここスロバキアでの留学生活について書きたいと思います。
まずは、留学先の大学についてです。スロバキアの首都ブラチスラバにあり、スロバキア国内で最も大きなコメニウス大学に留学しています。ヨーロッパにはERASMUSというシステムがあり、コメニウス大学にもヨーロッパ各国から多くの留学生が学びに来ています。マネジメントや国際関係、そのほかにも様々な学部があるので、自分の学びたい学部を選ぶことができます。私は静大で英語学など英語に関することを学んでいたので、それに関連したことが学べる教育学部英語学科を選びました。ほかの学部はERASMUSの留学生がたくさんいるようですが、教育学部はほとんどがスロバキア人で、その中に混ざって一緒に授業を受けています。日本人が自分一人しかおらず、あとは全員スロバキア人ということもあります。英語で開講されている授業を受けていますが、クラスメートは皆英語が堪能なうえ、自分の意見をきちんと持っていて授業で発言することも多いです。そのため、最初はかなり圧倒されました。私は基本受け身で自分の意見を言うことが苦手でした。「日本はどうなの?」と聞かれてうまく答えられなかったり、そもそも英語が聞き取れなかったり、自分の言いたいことを英語で言えなかったり、悔しい思いをたくさんしました。最初は英語をうまく話せないからディスカッションにあまり参加したくないなと思ったり、自分の意見をうまく言えなかったりしたのですが、最近はクラスメートと英語で話すのが楽しいと思えるようになり、最初に比べ少なからず成長できたと思います。クラスメートも先生方もとても親切で何度も助けてもらいました。「どうして英語の勉強をするのにスロバキアなの?」と思う人がたくさんいると思いますが、スロバキアでも英語の勉強はできます。ネイティブではないけれども英語が堪能な彼らがどのような授業を受けているのかということに興味があったのも、英語圏ではないスロバキアを選んだ一つの理由です。日本人留学生が8人と少ないため、日本人があまりいない環境で英語の勉強をしたいという人にもスロバキア留学は向いていると思います。
住居は大学の寮、シェアハウスやアパートで独り暮らしなど、いくつかの選択肢の中から自分で選ぶことができます。大学の寮はスロバキア人とERASMUSなどの留学生を含め、かなり多くの学生が住んでいます。部屋は二人部屋か三人部屋、キッチンは一つの階で共用ですが、そこで違う国の人と交流できるので、とてもおもしろいです。スロバキア人だけでなく、ほかの国の友達も作ることができます。寮の近くに学食やジム、レストランやバーもあり、徒歩圏内にスーパーもあるので生活しやすいと思います。
食事についてですが、スロバキアには伝統料理のブリンゾベハルシュキーというものがあります。これはジャガイモのニョッキに羊のチーズをかけたもので、かなり癖が強いです。私も最初はあまり好きではありませんでしたが、何度か食べているうちに食べられるようになりました。あとはカプスツニツァというキャベツのスープがおすすめです。トマトベースのスープにキャベツなどの具材が入っていて、おいしいです。もしスロバキアで日本食が恋しくなっても心配はいりません。アジアンショップに行けば日本の調味料なども手に入りますし、去年から今年にかけてラーメン屋さんや日本食レストラン、居酒屋もできました。どれも日本人の方が料理を作っているので、スロバキアにいながらとてもおいしい日本食を食べることができます。
昨年リオ五輪カヌースラロームで日本人初のメダリストになった、羽根田卓也選手がスロバキアを拠点に活動しており、そのことによって以前よりもスロバキアという名前を日本で耳にすることが少なからず増えたのかなと思います。しかし、日本ではまだまだスロバキアは知名度が低い国の一つです。そんなスロバキアですが、とても暮らしやすく、本当に素敵なところです。自然も豊かで、旧市街は歩くだけでヨーロッパの雰囲気を楽しむことができます。私も正直この留学にくるまでスロバキアについてほとんど知らず、家族や友達に心配されました。しかし実際にスロバキアに留学していた先輩に話を聞いてとても興味を持ち、スロバキアへ行くことを決め今ここで生活しています。スロバキアはヨーロッパの中心に位置していて、隣国の首都までバスで行けます。格安航空会社や格安のバス会社があるため、ほかの国へも旅行しやすいです。スロバキア国内では学生は電車に無料で乗れるので、国内も安く旅行することができます。ヨーロッパに憧れがあった私にとって、この留学中にスロバキアだけでなく他にも様々なヨーロッパの国を訪れることができたのも良かったです。約10か月ある留学生活も大半が終わり、残り1か月となりました。残りわずかとなった期間も悔いのないように過ごしていきたいです。

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