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交換留学

コメニウス大学(スロバキア)

  • 留学期間:2021 年9 月~2022 年6 月
  • 学部等:人文社会科学部

【授業】

単位や試験の制度において日本の大学とは異なる点が多々あります。まず単位の制度ですが、日本の大学では1つの授業でとれる単位が2単位であるのに対し、コメニウス大学ではほぼ全ての授業が3単位以上で私が取った授業の中には10単位のものもありました。ここだけ見ると「1つの授業でたくさんの単位が取れるなんて最高!」と思うかもしれませんがそうではありません。

単位数が大きければ大きいほどそれに比例して単位取得の難易度が上がる印象があります。そのため日本の大学と同じように多くの授業を取って細かく多くの単位を取得するというよりも、1つ1つを深く勉強していくというのがこちらの主流のように感じます。また私の所属する静岡大学言語文化学科ではレポートか筆記試験が主な試験方法でしたが、コメニウス大学には口頭試験が存在します。これはその名の通り先生と面接形式で試験内容について問われ、それに答えるというものです。日本の制度と比較してそれぞれに一短一長があると思いますが、個人的には試験勉強はコメニウス大学在学時の方が頑張ったなという実感があります。1つの物事を極める意識の強さをこちらでは感じることがあります。ただ「難しくて全くついていけない!」という程ではなく、誠意をもって取り組めば上手くいくと思います。教授はとても優しい方ばかりで授業内で良い関係が築ければ、一緒にご飯に行ったりお散歩に出かけたりしてくれる程フレンドリーです。そしてクラスメートも優しく楽しい人たちばかりなので、友達を見つける絶好の場となると思います。授業の選び方としては、教育学部では留学生担当の先生が他の学部よりも親身になって一緒に決めてくれるので、担当の先生に尋ねてみると円滑に進むと思います。

【住居】

コロナの影響もあり最初は学校の寮に住むことができなかったため、前期は個人で民間のアパートと契約をしました。ただ民間のアパートをいきなり自分で選ぶのは非常に難しく、またスロバキア語しか通じない場合もあり私の場合は出発直前まで決まらず難航したため、出来れば次に出発する方が最初から大学の寮に入れることを祈っています。念のため、私が個人で契約した民間のアパートのURLを貼っておきます。ここは立地も良く非常に住みやすいのですが、金額が月500€と高めな設定です。ここには正規で入学した日本人の医学部の方が何人かいるので何かあれば頼ることができるかもしれません。またFacebookなどを通じて個人でアパートの契約を結ぶことや、ルームメイトを見つけることも1つの手段ではあると思います。大学の寮は街の中心部からバスで30分ほど離れたところにあります。いくつもの建物が立ち並んでおり、学生の町のようになっています。どの寮に割り当てられるかはわかりませんが、私はManželákyという建物で、そこは2人で使用する個人部屋が3つあり、最大6人でキッチンとバス・トイレを共有します。部屋は狭いかもしれませんが、不便に感じたことはありません。フラットメイト・ルームメイトが掃除や生活リズムに対して同じ感覚であればそこまで苦労することはないと思います。設備としては、食器は部屋に着いてから無ければIKEAで買えばいいと思うので持っていく必要はないと思います。洗濯はランドリールームへ行けば2.5€程度で出来ます。ただカードのみの対応なので現金だけではなくカード必須です。ベッドシーツも交換所に行けば交換してもらえます。WIFIはルーターをお店で買えば使うことができます。

<参考>

MY HOME(民間寮)ホームページ

【食事】

野菜や果物は日本と比較して少し安いですが、物価が驚くほど安いということはないと思います。しかしパンやチーズ、ヨーグルトなどの乳製品は日本よりも安く入手することができます。またお米も普通にどのスーパーにも売られており、手軽に入手することができます。アジアンマーケットも何店舗かあるので、そこで割高ではありますが日本の調味料などを手に入れることは可能です。ルームメイトの食事を見ていると、パンと卵、果物等を中心に食べている印象があります。寮のカフェテリアではご飯を非常に安く買うことができます。レストランは旧市街地にあるお店は基本的に少し高めですが、それ以外の場所は選べば安いところもあります。またスロバキアの皆さんはお酒にとても強く、お酒を飲む文化が日本よりも栄えているような印象があります。そのためアルコール類特にビールは非常に安価に買うことができます。

【気候】

まだ3月以降を経験していないので、春から夏ごろについてはわからないのですが、9月から3月までで言うと、最初の方は半袖、または薄い長袖で過ごすことができます。その後トレーナーやパーカー1枚程度、そして本格的に冬に入りダウンなどの厚手のアウターを着るといった流れでした。ただ店内や家の中は暖房が良く効いているため、何重にも着込む必要はないと思います。私は寒がりな方ですが、ベンチコートのようなダウンとその下に薄い長袖、もしくは半袖を着て体温調節するのが1番良かったです。雪は数える程度しか降りませんでした。雨もあまり降らず、曇りが多い印象です。12月ごろまでは日照時間がとても短いので最初は慣れないかもしれませんが、早く夜になることによる利点もあるので慣れれば、楽しめると思います。

【文化の違い】

所謂「外国人」という言葉を聞くと、いつもハイテンションでフレンドリーな人とイメージするかもしれませんが、スロバキアの人はそこまでハイテンションという印象はありません。「スロバキア人はシャイな人が多い」とスロバキア人の友達も言っていました。しかしスロバキア人の方々はフレンドリーな方が多いです。前述したような優しい教授方はもちろん、乗り合わせたバスの運転手の方やレストランで隣に居合わせた人、また大学の事務手続きをしてくれる人など、本当に多くの人が友好的に話しかけてくれます。スロバキア語が分からなくてもお互いにカタコトでも話しをするなど、より人間味が溢れる社会だと感じました。そのためこちらもお店では挨拶するなど基本的なことを忘れないことを心がけたほうがいいと思います。社会よりも個人を尊重していることの弊害としては日本のようにすべての物事が円滑に進むことはないということです。メールは1日以上返信を待つことはよくありますし、手続きなどは余裕をもって進めていくことをお勧めします。またお店の多くも早く閉まり、祝日も閉めることが多いので、祝日には注意して食品の買いだめなどをしておくことを薦めます。ただ慣れればあまり苦ではないと思います。

【現地での生活環境・街並み等】

ブラチスラバはスロバキアの首都であり、スロバキアの他の地域と比べると発展しています。ただ日本の首都やスロバキア近隣諸国の首都と比べると「首都」という感じはありません。例えるなら静岡駅周辺の少し大きいバージョンといった感じです。トラムやバスがたくさん走っているので交通の便は良いと思います。また小さな範囲に街が凝縮されているので、徒歩で様々な場所へ行くことができます。少し旧市街から離れると建物は古いものが多く、道路も舗装が剝がれているようなところが多いです。また工事中の建物も多々あります。まだまだ発展の余地が大いにあるといった印象を受けます。首都の割には各地に公園が多々あり、ゆっくりとした空気が流れています。スーパーや薬局などは各地にあり、不便と思うことはないと思います。ただ日本のように娯楽施設がたくさんあるというわけではないので、日本とは違う楽しみが見つけることができると思います。こちらではフィットネス文化が発展しているため、その影響を受けることもあるかもしれません。

【今後の課題】

今学期からは寮に入ることができたので、より異文化交流ができると予測できるので積極的に多くの人と関わっていきたいです。また文化の違い、または同じ点により焦点を当てて生活していき、自分の将来のビジョンへの糧としたいです。また語学面でも今まで以上に話す機会を増やし、多くの人と会話をしていきたいです。研究テーマである言葉に現れる男女差というのをスロバキアではまだ見つけられていないので、そこに関してもアンテナを張り続けていきたいです。










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