静岡大学国際連携推進機構

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留学プログラム

交換留学

アルバータ大学(カナダ)

  • 留学期間:2022年8月~2023年4月
  • 学部等:人文社会科学部

【授業】

授業はもちろんすべて英語で行われるため、非常に苦労しました。自分自身ある程度英語をトレーニングしてきたつもりでしたが、授業の理解度はせいぜい50%-70%程でしょうか。この半年と少しほどの留学期間で現地学生と同レベルにまで英語能力を引き上げることも現実的だとは思いません。もちろんそこで英語能力向上のために英語学習に取り組むことも重要だとは思いますが、それ以上に先生や友人に勇気をもって質問することのほうが重要だと思います。先生を含めみんながみんな快くその質問に答えてくれるわけではありません。しかしながら、その失敗に屈しない、恐れない精神こそが授業だけでなく、留学全体としての成功につながるのではないかと私は思います。私にとって、このシンプルな教訓こそが今回の留学における一つの一番重要な経験だったと思います。



【住居】

私は「I-House」と呼ばれる留学生や国際交流に興味ある現地学生が選ぶ寮に住んでいました。一人部屋でそれぞれのフロアに共有キッチンがあり、よく同じフロアの友人とおしゃべりしていました。隔週ほどのペースで寮全体やフロア全体でのイベント(Movie NightやBoardgame Partyなど)があり、英語を使う良い機会にもなりますし、新しい友人を作ることも可能です。イベントにやってくる人たちはとてもフレンドリーな人が多いので、すぐに打ち解けることができます。もちろん、楽しいことだけではなく、水漏れ、シャワーが出ないなどの住居トラブルや騒音問題などの他の学生とのトラブルもありますが、成功するか失敗するかではなく、日本とは違った環境で「どう解決するか」を考える、トライすることがとても重要な経験になると思います。


【食事】

個人的に「食事」が一番大きな問題だったように思います。食べなれないものばかりですし、日本と比較するとほとんどのものが高価ですし、食べなれたものを購入することもできますが、本当にびっくりするような値段で売っています(例えば、袋麺の一袋ではなく、一食が150円など)。基本的に自炊をしていましたが、それでも日本で生活するよりも食費は多くかかってしまうことがほとんどでした。しかしながら、私はスーパーに行くたびに二つ以上は新しいものを買うようにしていたので、少しずつ食べなれたものに近い味のものや新しい好物を発見することができ、留学終盤にはある程度カナダでの食事に慣れていたように思います。スーパーもいくつかあり、安く購入するために少し遠出をしたことも良い思い出です。(ちなみに、アルバータ大学では、エドモントン市内の公共交通機関を何度でも使えるパスを購入することが義務付けられているので、たくさん探検したほうがお得です。)

【気候】

ご存じかもしれませんが、冬はめちゃくちゃ寒いです。-34℃が私の体験した最低温度ですが、寒い以上に「痛い」ので、可能な限りグローブや帽子などで肌の露出を減らすように教えてもらいました。それでももちろん寒いですが、あとは気合いで乗り切りました。また、一年中空気が非常に乾燥しているので体中が乾燥しがちになります。そのため、リップクリームやボディクリームは早い段階で手に入れておくことがおすすめです。しかし、こういった気候のおかげで「オーロラ」や「池でのスケート」など日本では経験できないようなことがたくさん経験できます。

また、これは個人的に驚いたことなのですが、エドモントンの夏は日本並みに熱いです。私は寒がりなほうですが、日本で過ごすように半そでで快適に過ごせましたし、気温も30℃前後でした。



【文化の違い】

私が感じた一番大きな文化的な違いは良くも悪くも「自由だ」ということだと思います。例えば、僕の友人はほぼ毎日パジャマで授業に行っていましたし、授業中にパンか何かを食べていた学生が先生に注意されると、「昼ごはん食べてないからあともうちょっとだけ食べさせて」と言い、再び注意されるまで食べ続けていました。そのため、私の目からすると、日本人の私たちと比べ現地の人たちは肩の力を抜いて生活できているように見えました(人によりますが)。一方で、夜中に走り回ったり、叫びまわったり、ごみをそこらに捨てたりと、他人への考慮が足りていないなと思う時もしばしばありました。しかし、「文化」というのも一長一短で、私たち日本の文化にも、カナダの文化にも、長所短所があり、良いも悪いも私はないと思います。重要なのはそれらの違いに対して、お互いに歩み寄ることなのだと思います。


【現地での生活環境・街並み等】

エドモントンは割と静岡に似ているのかなと思います。田舎過ぎず都会過ぎず、ダウンタウンにまで出れば大抵のものがそろっているので生活には苦労しませんが、これといってすることはない、というのが現地学生たちの本音だったりします。しかし、裏を返せば学業などの自分の関心のある物にしっかり取り組めるということです。一番大きな違いは、やはり大陸が大きく、人口も日本よりは少ないので全体的に広々しており、すこし町を外れれば大きなフラットな荒野が広がっています。

【今後の課題】

まずは「英語力」です。現在の英語力では学部の授業についていくことも精一杯です。将来的に、海外大での修士取得も考えているのでさらにスキルアップできるように今後も英語学習を続けていきたいと思います。また、【授業】の欄でもあげましたが、「失敗」に屈しない、恐れない精神をさらに人として成長するために磨いていくことです。

そして、今回の留学が私の親、国際交流課の方々、先生方など多くの方々のおかげで実現できたことを忘れず、その方々に自分らしい形で恩返しできるように顔を上げて頑張っていきたいと思います。


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