留学期間 :2024年2月~2024年6月
学 部 等 :理学部
【授業】
前提として、私は静岡大学では理学部に在席していましたが、留学を考えた際に「全く文化圏が違う国で勉強するんだから丸っきり違う勉強をしたら面白そう!」と考えたため、教養学部(Faculty of Arts)に所属しました。
履修した授業は、内容はもちろんのこと、授業体型もユニークなものが多かった印象です。特にお気に入りの教科が、「Intercultural Communication in English」という教科で、8人ほどの少人数のクラスで、チェコだけでなくフランス、ラトビア、イタリア、台湾、日本など様々な国出身の学生が集まり、毎週先生が選んだトピックについてディスカッションを行うという内容でした。留学が始まって1,2週間、私は先生や周りの学生の発言を理解するのに精一杯でした。この授業ではディスカッションがメインであり、周囲の学生の英語力や内容と比較してしまい自分から発言するのをためらってしまう場面がありました。しかし、彼らにどうしたら英語がうまく使えるようになったのかと聞くと、皆「話す練習をしたから」と答えていた。そこで、「英語で発言できるようになるには発言するしかない」という至極単純な原理に気が付き、それからは「母国語ではないわけだし間違ってもいいんだ!」と思うことができて、進んで発言することができるようになりました。
【住居】
私はNáměstí Míru(チェコ語でMíru広場)という丘の上にある広場に面する寮の4人部屋で生活していました。ルームメイトはミャンマー、インド、ガーナと私含めて中々曲者ぞろいでした。机や冷蔵庫は共用のため、よく物がなくなったり勝手に使われたりしました。初めはイラっときましたが結局自分も勝手にコーヒー飲んだり調理道具使ったりするようになってしまいました。。。
また、近くに別の寮があったので、ルームメイトや隣人と一緒にそこのジムを利用して体を積極的に動かすようにしてました。時々近くにある市民プールにも足を運び早朝から泳いだりもしました。このように体を積極的に動かす習慣があったおかげもあり、チェコに滞在中一度も体調を崩すことなく心身ともに健康に過ごすことができました。
さらに、近くにKraví horaという大きな公園があり、そこにあるバレーボールコートによくルームメイトや違う階の住人と遊びにも行きました。そこでは普段から地元の人たちが遊びに来ていたので一緒になってワイワイとバレーボールをして楽しみました。なんとスポーツを通じて多くの友人ができました!!スポーツは人と人を繋げるのです。
【食事】
留学当初は外食や、スーパーでパンを購入しハムやチーズを挟んで食べるという簡単に済ませることが多かったです。中央ヨーロッパは小麦の栽培が盛んなため、パンの値段が日本に比べて安く感じました。しかし、経済的な理由だったりやはり米が欲しくなったりということがあり、そこから自炊をするようになりました。おかげでルームメイトにから揚げなどの日本食をふるまえるようになり、節約もできました。おいしそうに日本食を食べるルームメイトの顔が印象的でした。
【気候】
チェコの気候はほとんど日本と変わりませんが、湿度はかなり低く、ジメジメはそこまでしません。また、経度が高いため日照時間が季節で大きく異なりサマータイムが取り入れられています。6月は4時頃から22時近くまで明るかったです。なんと12月は5,6時間ほどしか日が出ないだとか。。。この日照時間に生活が大きく影響を受けるのが特徴的でした。暗くならないと勉強に集中できない学生にとってはかなりの痛手でした。想像以上に夏は日が長いです。要注意です。
【文化の違い】
何といってもチェコと言えば「お酒」です。特にチェコは国民一人当たりのビール消費量が世界一と言われており、街中にバーやパブ、酒場がありました。カフェでは昼からも酒を提供していました。このおかげか晴れの日は多くの人がこれらの店に集まり食事をしていました。いつも街中は賑やかでイベントが毎週のように行われていました。特に、4月1日のイースターは彼らにとってクリスマスと同じ位大切な日ということで、ユニークなしきたりを教えてもらいました。(健康成就の意味を込めて男子がムチで女子を。。。)また緑が代表色らしく、チェコでは緑色のビールが飲めました。
さらに、「挨拶」が個人的に印象深かったです。お店に入る時と、出るときには店員さんに必ず「Dobrý den.(こんにちは)」「Na shledanou.(さよなら)」を言います。スーパーでもです。特にそこから会話が始まるわけでは必ずしもないのですが、「君日本から来たんだ!」と言われてそこから少し話して仲良くなることもありました。全体的にチェコの人たちは明るくフレンドリーな人が多い印象でした。
【現地での生活環境・街並み等】
チェコ(特にブルノ)は街の中心部でも歴史的な建造物が多く、どれもカラフルで外に出るのが楽しくなる印象でした。コンクリートや石を削って作られている建物を多く拝見しました。また、公共交通機関として主にトラムやバスを利用していました。そのため街中に線路が張り巡らされていました。
夏季は街の中心に市場が開かれて、新鮮な野菜を求めて多くの人が訪れます。
一度外があったかくなると皆外出してビールを飲んでいる姿をよく見かけました。
【今後の課題】
まずは、今回得た経験と知識、留学の良さを一人でも多くの人に知ってもらうために宣伝活動を行っていきたいです。今年は静岡キャンパスでも留学関係者と留学に興味を持つ人たちがつながれるコミュニティのSIPSが発足するので、この機会を充分に活用して留学の経験を知ってもらうことが目標です。
次に、就活です。実際に海外で生活してみて、日本とは違った環境で生活してみてぜひもう一度ヨーロッパに戻って働いて生活をしてみたいと思いました。しかし、この留学で選択肢を増やすことができましたが、何がやりたいことなのかを絞り切れていないので、これからの休学期間と残りの大学1年間で自分の進路を決定します。
これからの自分の進路がどうなるのか、今はまだわかりませんが、この留学の経験がきっと生きて、人生が豊かになる方向私をに進めてくれると信じています。
↑イベントの様子
また、課外活動として、「コネクト」というマサリク大学の日本研究クラブのスタッフとして日本の文化を広める活動に携わりました。
スタッフとして行ったこととして、日本の知識を広める良い機会だと思い、年に数回あるクイズ大会の問題作成を担当したり、イベントの司会進行役を担当したりしました。
コネクトHP:
https://japan.phil.muni.cz/pro-studenty/spolek-japanistu-muni/konekutojp