静岡大学国際連携推進機構

在学生
の方へ

留学プログラム

交換留学

テイラーズ大学(マレーシア)

留学期間 :2023年8月~2023年12月
学 部 等 :教育学部英語教育コース

【授業】
私は静岡大学の教育学部英語教育専修に所属しており、多様な文化を感じることができるマレーシアで英語教育やその他の教育学についてよりグローバルな視点から学びたいと思い、以下の4つの授業を受けました。1つ目は、Material Development in ELTという科目で、現代の英語教育に適した教材について考えて評価したり授業を計画して実際に模擬授業を行ったりしました。2つ目は、Recent Development in ELTという科目で、これまでの英語教育における発展や見方の変化を学び、近年注目されている英語教育のアプローチや方法を自分たちで評価する活動を行いました。3つ目は、ELT Methodologyという科目で、英語教育において学習者が身に付けるべき能力やそのための授業戦略、評価方法等を学び、グループワークを通して実際に自分たちで能力を育てるための方法を考え、提案したりしました。4つ目は、Teaching and Managing Diverse Learnersという科目で、異なる文化や背景をもった子どもたちが学校生活を安全で充実したものにするための理論や方法を学び、具体的にそれらを実際の教室に当てはめてどのように活用できるか考え、提案しました。英語教育に関する授業では、理論や方法、身に付けるべき技能を細かく分析し、それらを正当化するために様々な知識を得ることができました。また、多様な文化的背景をもつ学生が集まる学級運営に関しては、今まであまり学習したことがなかったので、受講して良かったと思いました。今後は教員を目指そうと思っているので、これらの授業で学んだことを今度は実践の中で生かせるようにしていきたいと思います。

【住居】
大学内に学生寮があるのですが、連絡したころには既に満室だったため、大学から歩いて10分ほどのところにあるDK Senzaというマンションの13階に住んでいました。ルームメイトは3人いて、水道代や電気代はみんなで割って払っていました。私の部屋はトイレとお風呂が付いていたのでルームメイトと共有していたものは、ダイニングルームと備え付けの洗濯機のみでした。しかし、何人かの友人から聞いた話だとアパートによってはトイレとお風呂が他の居住者と共有という場合もあるようです。また、このマンションは学生の他に家族で住んでいる人もいて、危険を感じたことはあまりありませんでしたが、念のため夜の外出はなるべく避けるようにしていました。マンションの1階には食事ができる場所が何か所かあったりコンビニが2種類あったりして、食べ物や飲み物に困ることもありませんでした。

【食事】
私は半期という短い期間だったこともあり調理するための道具を買わなかったので、毎食どこかで買って食べていました。食事の内容にもよりますが、大学内では400円ほどで1食食べることができます。また、大学外のローカルなお店では300円ほどで食べることができました。マレー系、中華系、インド系、韓国系など様々な種類の料理を食べることができるので毎食何を食べるか考えるのが楽しかったです。ただし、日本の料理よりも辛いものが多いので辛いものが苦手な方は事前に店員さんに聞いた方が良いかもしれません。実際、留学中に数日間おなかが痛かったときがあり、辛い食べ物が原因だったのではないかと思います。どの食事もとてもおいしかったです。

【気候】
私がマレーシアに着いたころは乾季だったので、毎日天気が良くて雨の心配もありませんでした。しかし、10月頃から雨季が始まり、日中は晴れているのに夕方ごろから雷雨になるという日が週に5日ほどありました。そのため毎日折り畳み傘は必須でした。また、日本に比べ雨量が多く、雷の音が大きいので私は毎回怖いと思っていたのですが、現地の人からすると珍しい事ではないようです。雨や雷は長時間続くことがあまりなく、短時間でやむことが多いです。気温は日本の初夏くらいで、真夏の日本よりは暑くないと思います。日差しも想像より強くありませんでした。日照時間は朝7時頃から夜の7時ごろまでで、日本よりも日照時間が長いです。
私は晴れている日の朝日と夕焼けが大好きで見られる日は毎回眺めていました。マレーシアの気候やそこに生えている植物、咲いているお花などがあるからこそ見られるとてもきれいな景色がたくさんあると思います。マレーシア留学を予定されている方はぜひそのような点にも注目してみてください。
(私の部屋は一番角部屋だったので、共有部屋のベランダから写真のような景色を見ることができました。)

【文化の違い】
マレーシアには主にマレー系、中華系、インド系の文化があり、お互いがそれぞれの文化を尊重している雰囲気が私はとても好きです。例えば、インドのディパバリというお祭りが近づくとショッピングモールや大学構内がそのお祭りの装飾で彩られます。そして、そのお祭りがある数週間前から色々なところで花火が打ちあがります。ディパバリ当日にはたくさんのカラフルな花火がいたるところで一斉に打ちあがっているとてもきれいな景色を見ました。このように市民みんなでお祭りを楽しむことができるのは、それぞれの文化に対する理解と尊敬があるからだと思います。クアラルンプールに行ったときは、色々な種類の服装や装飾品をつけた異なる文化をもつ人たちが大勢いて、みんなそれぞれ楽しそうにしているのを見て、マレーシアのお互いを受け入れる、理解し合う雰囲気が大好きになりました。また、異なる文化をもった人たちが大勢いるので話されている言語も多種多様です。英語のアクセントや文法、よく使われる言葉にもそれぞれ特徴があり、今まで英語を学校の教科として見ていたときが多かったのですが、コミュニケーションをとるためにとても重要なツールであるという考えをもつことができるようになりました。このような様々な違いを知ることに楽しさを感じ、文化の多様性学ぶことができました。

【現地での生活環境・街並み等】
大学が比較的都市に近い場所だったということもあり周辺の建物はカラフルだったりビルが建っていたりしました。スーパーやドラッグストア、コンビニもあり、大きなショッピングモールも近くにあるので買い物には困らないと思います。あまり遠出をしたことがなかったので公共交通機関には詳しくありませんが、BRTというバスが通っていて近くへ出かけるときはそれを利用していました。大学からも平日はバスが出ているので利用することができます。大学構内は植物や装飾で敷地内がきれいに管理されており、外観はとてもきれいでした。ただし、トイレの使用が日本と違います。トイレットペーパーが備え付けられていない時があるので、女性の方は常に水に流せるティッシュやトイレットペーパーを持ち歩くことをお勧めします。また、ポイ捨てされたごみを見かけることが多々ありました。お店の机やいすが時々汚れていて少し気になった時があったので、心配な方は消毒のウェットティッシュ等あると安心だと思います。町並みは日本と全く違うので毎日新しい発見がいっぱいありました。安全に配慮して、大学周辺の場所を少しお散歩してみると日本との違いが見えて、面白いと思います。ぜひ行ってみてください。ちなみに、私は新しいレストランやカフェを見つけることにはまっている時期がありました。
【今後の課題】
留学を通して、英語教育についての知識を得ることができたのと同時に、異なる文化をもった友達もたくさんでき、グループワークやディスカッション等を通してみんなで一緒に学ぶことができました。日本人同士でも意見が違うことはあると思いますが、留学中様々な意見をもった人たちと同じ学習目標の下で一緒に授業に取り組んだときは、うまく意見が伝わらなかったり逆に相手の意図していることが理解できなかったりするときが何回もありました。しかし、お互いの意見を尊重して理解し合おうとする姿勢をもつことや、自ら積極的にコミュニケーションをすることで活発な意見交換をする大切さを知りました。また、そのような仲間の姿勢に対して感謝をしながら取り組むことも大事だと感じました。現在、私は教員を目指しています。教員としてこれらの学んだことを自分の言葉や態度でこどもたちに伝え、温かい学校や学級づくりをすることができるような教師になることが今の私の課題であり、目標です。留学期間中はうまくいかないことが多々あり、くじけそうになった時もありましたが、振り返ると全て自分の力になっていると感じています。今留学を検討している方の中には、もしかしたら留学への不安を抱えている方がいらっしゃるかもしれませんが、実際に経験して乗り越えた先に必ず何か自分の力になって返ってくるものがあると私は思います。その上、何か困ったことがあっても助けてくれる人が大学の中にはたくさんいます。私も友達だけではなく先生や係の方に何度も助けてもらいました。ぜひ、お身体に気を付けつつご自分のペースで充実した留学生活を過ごしていただければと思います。

ページの先頭へ