留学期間 :2023年9月~2024年6月
学 部 等 :教育学部
【授業】
コメニウス大学は学部ごとに場所が異なり、1つの大きなキャンパスではなく市内にそれぞれの学部の校舎が点在していました。私は広大なキャンパスをもっているものだと思っていたので教育学部の校舎を見たときは少しがっかりした記憶があります。ただ入学式が行われた人文学部の建物は立派でした。授業はもちろん英語で行われ、最初の頃は全然理解できないまま受けていましたがそのうちわかってくるので大丈夫だと思います。ただ、ペアで意見交換する時間は相手の言っていることが聞き取れずかつ自分もうまく話せなかったのですごく嫌でした。でもこれも結局慣れで何度も行ううちにだんだん会話になり自分の英語力の成長も感じられるようになります。最初の頃は自分の英語に自信が持てず英語を話すことに抵抗を感じていましたが、授業を通して無理やりでも話す機会をつくったことで自分の拙い英語でも意外と伝わることに気づき、それからは話すことに抵抗を感じなくなりました。授業の雰囲気に関しては、先生が指名してきたり学生が自発的に質問したりするので全体的に活発だなという印象をもちました。寝ている学生は誰もおらず、みんな真面目に授業を受けていました。
【住居】
私は学生寮でルームシェアをして生活していました。トイレやシャワーは各ユニットに1つしかなく最大10人でシェアする必要がありました。この人数でトイレとシャワーをシェアすると一瞬で汚くなり、掃除をしてもすぐに汚されるので清潔を保つことを諦めました。そのため私はよく近くのショッピングモールのトイレや食堂のトイレを利用していました。ルームシェアをしている限りプライベート空間がなく、生活習慣もそれぞれ違うのでストレスはたまります。でもこの生活に慣れたおかげでストレス耐性はだいぶ強くなりました。キッチンはフロアに1つしかなくだいたい誰かが使用しています。そのため作りたいときに作れないことは多々あると思いますが、私の場合は自炊をせず毎回カフェテリアを利用していました。
間取り図 洗面台 3人部屋
【食事】
私は寮に隣接しているカフェテリアをよく利用しており安い値段で食べることができました。メニューはおいしいものもあれば口に合わないものもありますが、安いので文句は言えません。また夜間はピザとパスタのテイクアウトを別に販売しておりそれも安くてよく利用していました。外食は高いのであまりしませんでしたが、旧市街地にレストランはたくさんあるのでいろいろな食事を楽しめるのではないかと思います。またスロバキア料理はチーズを使ったものが多いです。スロバキア料理の個人的な感想としては最初はおいしいですがだんだんくどくなってきてたくさんは食べられないなという感じです。
カフェテリアのパスタとピザ スロバキア料理
【気候】
スロバキアは晴れの日が多く、空気も乾燥しているので過ごしやすいと感じます。冬は雪が降る日もあり寒いですが寮の部屋の暖房設備はしっかりしていたので室内ではあたたかく過ごすことができました。逆に冷房は寮の部屋には設置されておらず、窓を開けると虫がいっぱい入ってくるので夏の暑い日はどうするのかなと疑問に思っています。スロバキアは雨が少なく湿気も日本ほどではないので過ごしやすい気候だと思いました。また夏の間は日も長いのでとてもいいなと思いました。
【文化の違い】
スロバキア人の現地学生だけでなく自分と同じようにいろいろな国から留学してくる学生もたくさんいたため多くの人と関わるほど文化の違いも体験できるのではないかと思います。また、普通に生活していても日本と異なる点はたくさん見られ、いいなと思うものもあれば考えられないこともありました。個人的にいいなと思ったのはバスやトラムで若者が高齢者に席を譲るというのが当たり前であるということや、学生が政治に強い関心を持っているということです。スロバキア人と話をしていれば日本の政治はどんな感じ?という質問もされ、彼らの政治の関心の高さは見習うべきところだと思いました。
【現地での生活環境・街並み等】
スロバキアのブラチスラバはとても住みやすい街だと感じました。バスやトラムが24時間動いていたり、ショッピングモールが何個もあったり、日本と同じようにトイレが無料で使えたりなど、生活するうえで不便に感じることはありませんでした。治安もよく、怖い思いをしたことはほとんどありません。たまに大声で何か叫んでいる人も見ますが危害を加えることはしないので大丈夫です。街並みも旧市街地はヨーロッパっていう感じのおしゃれな雰囲気が漂います。中心地は建物も道路も整備されており、また各地で工事が行われており都市開発の最中なのかなという印象をもちました。当初は社会主義の名残がある街なのかなとイメージしていましたがブラチスラバに関してはそのような雰囲気は感じませんでした。
【今後の課題】
留学を通して自分の英語力の低さを痛感し、それと同時に周りの留学生やスロバキア人の英語力の高さに驚きました。ヨーロッパでは英語が話せることが当たり前であり小さい頃からの英語教育も当たり前となっています。日本の英語教育も早まってきており、英語の重要性が説かれていますが教える立場である教員がしっかり指導できなければ意味がないので、どのように英語力を伸ばしていくのがいいのか、その指導法を考えていけたらいいなと思います。